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【出版物】『境界研究』15号刊行

2025.04.09

ニュース

和文査読誌『境界研究』15号が刊行されました。

https://src-h.slav.hokudai.ac.jp/publictn/JapanBorderReview/no15/index.html 

和文査読誌『境界研究』(ISSN 2185-6125)は、グローバルCOEプログラム「境界研究の拠点形成」によって2010年に創刊号が刊行されました。2014年4月からは、境界研究ユニット(UBRJ)が編集・刊行を引き継いでおります。グローバル化する国際社会では境界の意味の再考・再検討の機運が益々高まっており、境界や領土をめぐる問題のアクチュアリティは日に日に増しております。このような現実に鑑みれば、我が国での境界研究に関する学術的なプラットフォームの構築が強く求められていると言えるでしょう。世界的には、「ボーダースタディーズ」は政治地理学から端を発した学問領域ですが、本誌掲載の諸論文をご覧いただければ分かるとおり、国際関係論から文学まで、境界地域の実態研究から境界をめぐる表象研究に至るまで、極めてバラエティに富んだ学際的な成果が収められております。このような日本独自の研究特性を生かしつつ、関連する研究成果を束ねて発信してゆくこと、そして、それによって我が国における学問領域としての「ボーダースタディーズ」を確立させ、理論的に精緻化していくこと、このような使命を本誌は担っております。

『境界研究』15号(2025年)

目 次

【論文】

1945年1月から7月までの上シレジアにおけるドイツ系住民の移動と逐別

――「無住法施⾏」とその構造――

                                 弦 登 太 朗 ……………………………… 1

海はだれのものか

――百年戦争前夜における英仏の海域支配――

                                    花 房 秀 一 ………………………………   33

トランスナショナルな社会空間をめぐる多元的生活実践

――中朝国境域における人びとの移動と生活世界――

                                    朴 敏 洙 ……………………………………   51

日本によるアラビア海海域支援の展開とその教訓  

                                   池 田 徹 朗、⽯ ⽥ 東 ⼤ ……………  83

【書評論文】

前田哲男著『「人新世」の最右翼的省察:ヒトだけを見れば詩で時代を描く』

                                   松 田 迩 子 …………………………………  109

北川真理著『アンチ・ジオポリティクス:家族と国家に抗う移動の地理学』

                                 川久保 文 紀 …………………………………  119

Summary ………………………………………………… …………………………………… …………………… 127