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『境界研究』13号刊行

2023.04.11

ニュース

和文査読誌『境界研究』13号が刊行されました。

https://src-h.slav.hokudai.ac.jp/publictn/JapanBorderReview/no13/index.html

和文査読誌『境界研究』(ISSN 2185-6125)は、グローバルCOEプログラム「境界研究の拠点形成」によって2010年に創刊号が刊行されました。2014年4月からは、境界研究ユニット(UBRJ)が編集・刊行を引き継いでおります。グローバル化する国際社会では境界の意味の再考・再検討の機運が益々高まっており、境界や領土をめぐる問題のアクチュアリティは日に日に増しております。このような現実に鑑みれば、我が国での境界研究に関する学術的なプラットフォームの構築が強く求められていると言えるでしょう。世界的には、「ボーダースタディーズ」は政治地理学から端を発した学問領域ですが、本誌掲載の諸論文をご覧いただければ分かるとおり、国際関係論から文学まで、境界地域の実態研究から境界をめぐる表象研究に至るまで、極めてバラエティに富んだ学際的な成果が収められております。このような日本独自の研究特性を生かしつつ、関連する研究成果を束ねて発信してゆくこと、そして、それによって我が国における学問領域としての「ボーダースタディーズ」を確立させ、理論的に精緻化していくこと、このような使命を本誌は担っております。

 

『境界研究』13号(2023年)

目  次

追悼 吉見宏先生

[論文]

台湾先住民女性の帝国経験 ─ 出郷・婚姻・修学・還郷 ─   北 村 嘉 恵 …………………… 1

ロシアの二重国籍推進政策の再検討            長 島   徹 …………………… 33

 

[特集:比較教育学とボーダースタディーズ]

特集によせて                       川久保 文 紀 …………………… 63

「境界」としての学校 ─ カンボジアの学校教育を通したベトナム系住民の排除と包摂 ─                         

                            荻 巣 崇 世 …………………… 65

サバ州におけるインドネシアにルーツを持つ子どもの就学機会とその課題 

 ─ 国境・境界地域に行き届く国民教育の透過性─      鴨 川 明 子 …………………… 83

中国の国境地域における「国門学校」の現状と課題 ─ 政策文書ならびに学術論文の分析にもとづく ─                   

                        劉  靖、北 村 友 人 ……………………107

ラオス北部中国国境地域における教育観の変化に関する研究  乾   美 紀 ……………………121

 

[研究動向]

サハリン朝鮮人研究の資料と研究史 ─ 露日韓英各言語の研究状況 ─      ユリア・ディン                     

              ヴェニアミン・テン(訳) 中 山 大 将(監修)……………………141

[書評論文]

林忠行著『チェコスロヴァキア軍団:ある義勇軍をめぐる世界史』 

                            天 野 尚 樹 ……………………179

[書評]

シンジルト編『目で見る牧畜世界:21世紀の地球で共生を探る』

                             廣 田 千恵子 ……………………187

Summary          ……………………………………………………………………………195