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【出版物】『境界研究』14号刊行

2024.04.09

ニュース

和文査読誌『境界研究』14号が刊行されました。

https://src-h.slav.hokudai.ac.jp/publictn/JapanBorderReview/no14/index.html

和文査読誌『境界研究』(ISSN 2185-6125)は、グローバルCOEプログラム「境界研究の拠点形成」によって2010年に創刊号が刊行されました。2014年4月からは、境界研究ユニット(UBRJ)が編集・刊行を引き継いでおります。グローバル化する国際社会では境界の意味の再考・再検討の機運が益々高まっており、境界や領土をめぐる問題のアクチュアリティは日に日に増しております。このような現実に鑑みれば、我が国での境界研究に関する学術的なプラットフォームの構築が強く求められていると言えるでしょう。世界的には、「ボーダースタディーズ」は政治地理学から端を発した学問領域ですが、本誌掲載の諸論文をご覧いただければ分かるとおり、国際関係論から文学まで、境界地域の実態研究から境界をめぐる表象研究に至るまで、極めてバラエティに富んだ学際的な成果が収められております。このような日本独自の研究特性を生かしつつ、関連する研究成果を束ねて発信してゆくこと、そして、それによって我が国における学問領域としての「ボーダースタディーズ」を確立させ、理論的に精緻化していくこと、このような使命を本誌は担っております。

『境界研究』14号(2024年)

目  次

[論文]

近代北海道における〈アイヌ〉の境界

─ 松前地西在相沼内村に生まれたサモテの事例を中心として ─  大 坂   拓 …………………… 1

メディアが映す日本統治下の樺太観光

──「 オタスの杜」先住民観光をめぐる言説を中心に ──     井 出 晃 憲 …………………… 23

中国・モンゴル国国境地域における 教育交流・協力の展開に関する考察

── 中国側の取り組みに注目して ──      南 部 広 孝、楠 山   研 …………………… 55

[研究ノート]

インドの「世界大国化」と開発協力

── 政治優位のインド型開発協力の展開 ──          中 津 雅 昭 …………………… 69

[ディスカッション]

「シベリアの呪い」は中央アジアに及ぶのか?

─ カンボジアの学校教育を通したベトナム系住民の排除と包摂   植 田   暁 …………………… 87

[書評] 

アン・セアシー著『冷戦中のバレエ:米ソ交流』                 斎 藤 慶 子 …………………… 103

川久保文紀著『国境産業複合体:                   

米国と「国境の壁」をめぐるボーダースタディーズ』                      鈴 木 一 人 …………………… 111

Summary                ……………………………………………………………………………119